マーライオン・パーク(Merlion Park)
マーライオン・パーク(Merlion Park)は、シンガポールで一番有名なマーライオン像が建つ広場です。
マーライオン像は、シンガポールの著名な彫刻家リム・ナンセン氏によって作られました。高さ8.6m、重さ70トンの巨大なライオン像を完成させるのにかかった期間はおよそ10ヶ月。1972年9月15日、シンガポールの初代首相リー・クアンユー首相によって、マーライオンの除幕式が執り行われました。
以前はエスプラネード近くのシンガポール川の河口にありましたが、この場所にエスプラネード橋が架かったため、正面からマーライオンの姿が見えなくなり、2004年4月、現在のマーライオン・パークに移されました。そして、吉兆を示す東向きに置かれ、正面からの姿も見えるように展望デッキも伸ばされました。
マーライオンには伝説があります。
インドネシアのスマトラ島で栄えたスリヴィジャヤ帝国の王子サン・ニラ・ウタマが、11世紀に新しい町を建設するため、土地を探す旅に出ました。当時はジャワ語で「タマセク」(海)と呼ばれていた、現在のシンガポールに上陸したとき、王子はシンガポール川の付近でライオン(と思われる動物)に出会い、この土地の開拓を許された。そこで王子はこの地に、ライオンを意味する「シンガ」と、町を意味する「プーラ」を合わせた「シンガプーラ」という名前をつけました。
この「シンガプーラ」が現在の国名「シンガポール」になったそうです。
現在マーライオン像は、シンガポール国内に全部で5体あります。
- マーライオン・パークにあるこのマーライオン
- マーライオン・パークにあるミニマーライオン
- セントーサ島にあるマーライオン
- セントーサ島近くに位置するマウント・フェーバーの頂上にあるマーライオン
- シンガポール政府観光客局にあるマーライオン
『世界三大がっかり』(シンガポールのマーライオン像、ベルギーの小便小僧、デンマークの人魚姫の像)の一つと聞いていましたが、実際見てみるとがっかりどころか大感動です!
「がっかり」といわれていたのは、最初にマーライオンが設置された場所が、エスプラネード近くのシンガポール川の河口で、後にエスプラネード橋が架かったため、正面からマーライオンの姿が見えなくなってしまいました。さらに、当初は元気よく水を吐いていたマーライオンでしたが、後年ポンプが故障したため口から水がたまにしか出なくなってしまったのです。そんなくたびれた姿を「がっかり」と称されてしまったそうです。
2004年4月、マーライオンは現在の広々としたマーライオン・パークに移されました。マーライオンの顔を正面から拝めるように長い桟橋も伸びています。そのおかげで現在は水を吐くマーライオンを撮影する観光客でいつも大賑わいで、シンガポールの顔になりました。
水を飲む人々