ブサキ寺院(Pura Besakih) -1-
ブサキ寺院(Pura Besakih)はバリ島北東部にあるバリ島最大の寺院です。
標高3,142mのアグン山中腹、約900mの所に建てられ、大小30余りの寺院によって構成される複合的な寺院で、バリの人々からは『母なる寺院』やバリ・ヒンドゥー教の総本山としてあがめられています。
ブサキ寺院は、8世紀ごろ、仏教僧の修業の場として使われ、16世紀ゲルゲル王朝時代に王家の葬儀に使われる寺院として、その名を知られるようになり、ヒンドゥー3大神シヴァ、ブラフマ、ヴィシュヌを祀る3寺院を中心に、各州の寺院などを包括するようになりました。中央にはシヴァ神が祀られているプナタラン・アグン寺院、南東にはブラフマ神を祀るキドゥリン・クレテッ寺院、北西にはヴィシュヌ神を祀るバトゥ・マテッ寺院があります。
ブサキ寺院は、バリ島で最も神聖な山「アグン山」の麓にあることから、バリ島最大のパワースポットとして有名であり、また、インチキガイドやしつこい物売りが多いことから観光客に評判が悪く、「トラブルが多い寺院」としても有名です。
ドライバーさんに入口前の駐車場に車を止めてもらい、まず入場料20,000ルピア(約160円)を払います。
ブサキ寺院はバリ人からも評判が悪いようで、ドライバーさんに「本当に行くの?」「1人で行くのはやめた方がいいよ」と言われましたが、とりあえず行けるところまで行こうと思いました。現地ドライバーさんからのアドバイスで、「ここの寺院は輩みたいな人ばかりだから誰も信用せず、財布に50,000ルピア札(約400円)だけ入れて、それ以上請求されたら財布を見せてお金がないと言った方がいい」と言われ、それ以上は絶対に出すなと言われました。
バリ島の寺院は参拝する時、サロン(腰巻)とスレンダン(腰ひも)を巻いて中に入るのが常識です。ほとんどの寺院では料金所でサロンを貸し出してくれたり、有料で貸してくれたりすると聞いていたので、出店でサロンを借りようとしたら、「レンタルはやってない」と言われ、買うと言ったら、「600,000ルピア(4,880円)」と言われ、長い交渉の末100,000ルピア(約810円)で買いました。
駐車場を出たらチケットカウンターがありチケットを見せたら、「今日はセレモニーだからチップに50ドルか5,000円払え」と言われ、そんなものは払えないと散々言った末、「50,000ルピア(約400円)でOK」と言われ、しょうがなく払い、歩いて行こうとしたらバイクタクシーの男性に「寺院まで1kmほどあるのでバイクでしか行けない」、「50,000ルピアだ」と言われ、無視して歩いて行こうとしたらバイクでしつこく着いてきいろいろ言ってくるので、しょうがなく行きは乗せてもらいましたが帰りは徒歩で降りてきました。
寺院の前につき石段を上った途端、たくさんの『自称・寺院のガイド』が寄ってきて、「ここは一人では見学できない」、「ガイドと一緒じゃないと観光できない」、「ガイド料100,000ルピア(約813円)だ」などと言ってきたので、「OK、OK」と言いながら無視して逃げました。
※ドライバーさんいわく、入場料を払ったチケットさえあれば見学は自由(神聖なエリアは別)で、専門のガイドを雇う必要はありません。
バリ・ヒンドゥー教の総本山ブサキ寺院は、世界遺産のようで世界遺産ではありません。インドネシア政府がブサキ寺院を世界遺産にしたく、3回も世界遺産の候補リストに載せようとしましたが、信仰の妨げになってしまったり、独自の文化を守るために地元住民が世界遺産の登録に反対し続けていると言われる幻の世界遺産です。
プナタラン・アグン寺院(Pura Penataran Agung)
プナタラン・アグン寺院(Pura Penataran Agung)は、シヴァ神を祀っている寺院で、ブサキ寺院にある寺院のなかでも中心の寺院と言われています。