タマン・アユン寺院(Pura Taman Ayun) -1-
タマン・アユン寺院(Pura Taman Ayun)は、バリ島中西部タバナン県ムングウィにあるバリ島で2番目に大きな寺院です。この寺院は、かってこの地にあったムングウィ王国の国寺として1634年に建てられ、1937年に改修されました。
境内を取り囲むように掘割が巡らされており、寺院内は芝生が敷き詰められ、観光客だけではなく地元市民の憩いの場ともなっています。境内は、オダラン(寺院祭礼)がある時以外は締め切られ、内部は寺院を管理する僧侶しか入れませんが、境内周囲を取り囲むように遊歩道が造られ、一般の観光客も遊歩道から境内を見物することができます。
タマン・アユン寺院は水の神殿と言われ、水や豊穣、繁栄への感謝する寺院で、灌漑を管理する場所でもあります。周囲に広がる約40の村々へと流れ出てスバック(灌漑水利の組合)を形成し、広大な田園に水を供給しています。 タマン・アユン寺院は、水の神殿や水利システムを管理する施設としては一番大きく美しい寺院としてユネスコに評価され、「バリ州の文化的景観」として、世界遺産に登録されています。
タマン・アユン寺院前の道路にあるチャンディ(門)
寺院入り口
入り口にあるチャンディ・ブンタル(割れ門)
まずは入場のチケットを購入します。入場料は20,000ルピア(約160円)です。
チケット売り場から、右方向に進むと、闘鶏場があり、闘鶏の様子を表した人形が置かれています。バリ島では、闘鶏(タジェン Tajen)は神聖なる供儀で、オダラン(寺院祭礼)や火葬式をはじめ、大きな儀礼にはかかせないものになっています。
闘鶏場の屋根
闘鶏場
庭を抜けた所にあるチャンディ・ブンタル(割れ門)とアリン・アリン(aling-aling)
アリン・アリンは、内側が丸見えになるのをさえぎり、まっすぐにしか進めない「悪霊」が入ってこないようにするためのものです。
内庭の南西部には、バレ(bale)と呼ばれる建物が並んでいます。バレには、人が集まり作業する、供物を作る、供物を献げる、僧侶が拝むなどのそれぞれのバレに機能があります。
11層のメル(塔)
タマン・アユン寺院は現地の若者に縁結びのお寺として知られ、デートスポットにもなっています。カップルで訪れた際、メルに向かって真剣に祈ると、絆が深まると言われています。