ウルン・ダヌ・バトゥール寺院(Pura Ulun Danu Batur)ー1-
ウルン・ダヌ・バトゥール寺院(Pura Ulun Danu Batur)は、バトゥール村のほぼ真ん中、バトゥール山のカルデラを見下ろす場所に位置する寺院で、バトゥール湖の守護神デウィ・ウルン・ダヌを祀っている寺院です。何層にもなったメルと社は200を超え、バリ島でも屈指の大きな寺院で、世界遺産にも登録されています。また、高地にあるため 、『雲上の寺院』 とも呼ばれています。
ウルン・ダヌ・バトゥール寺院はかつてバトゥール湖畔の北岸(ソンガン村)に建っていて、ウルン・ダヌとは「湖の先」を意味しています。1917年のバトゥール山の大噴火の際、流れ出した溶岩は奇跡的に寺院の手前で止まりました。村人はこのことを、同じ場所にとどまって住むよう神が告げたものだと解釈し、奇跡の寺院として村の復興に努めました。だが、1926年に再びバトゥール山が大噴火を起こし、村は溶岩にのみこまれ、今度は寺院も社を残し、跡形もなくなってしまいました。村人たちは、二度と同じ目に遭わないよう、湖畔にあった村をバトゥール山の外輪山に移し、新しく村をつくり、再建したのがこのウルン・ダヌ・バトゥール寺院であります。
まず、道路を挟んで西側にある駐車場横の建物でチケットを買います。入場料は35,000ルピア(約280円)です。
寺院に入るにはサロンとスレンダンという腰巻き・帯を正装しないと入場ができません。
寺院の正面には、山を二つに割った形の門「割れ門」がありますが、これを「チャンディブンタル」と言います。出迎える割れ門、チャンディブンタル(チャンディ=門 ブンタル=割る)の狭い間を通ることで、「 悪い物を落とす」という意味があります。
割れ門を抜けると、ガネーシャを祀る「アリン・アリン (aling-aling)」が現れます。アリン・アリンは、内側が丸見えになるのをさえぎり、まっすぐにしか進めない「悪霊」が入ってこないようにするためのものです。
頭が象で身体が人間の神様、ガネーシャ神は、バリではガマ神と呼ばれ魔除けの神に位置づけられています。
クルクル塔 (bale kulkul)
クルクル塔 (bale kulkul)は、警鐘塔で、集会や緊急事態、公式行事等がある時に、堅い木に割れ目を入れてつくった木製ドラムを鳴らして村人に知らせる塔です。ウルン・ダヌ・バトゥール寺院のクルクル塔は、装飾がきらびやかで各段にシンガや守護神が配置してあります。
中門 (kori agung)